« 夜の訪問者 | トップページ | 「幸福な猫の淋しい背中」 »

2007年5月30日 (水)

「猫に名前をつけすぎると」

阿部昭氏の「猫に名前をつけすぎると」は、

彼の随筆の中から猫にまつわる話を集めた本です。

氏は、以前紹介した「日本の名随筆3 猫」の選者です。

Soraflower_2

自宅の本棚から発掘した(笑)本は、1990年に福武書店が発刊した第一刷。

96年に河出書房から文庫が出ましたが、どちらも絶版。

もう古書でしか手に入りません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

タイトルにもなっている「猫に名前をつけすぎると」の一文です。

『猫には、首輪よりももっと大事なものがあって、
 これを持っている猫はしあわせです。
 それは、自分にぴったりあった名前です。』

この一節には、とても納得。

名前を持つ猫は、きっと誰かが愛している猫なのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さらに、こんな話が続きます。要約しますと・・・

「クロ」という名の猫ならば、人は時に「クロすけ」「クロ子」と呼んだり、
「クロコビッチ」などとロシア人みたいに呼んでみたくなる・・・。
たくさん猫がいるときは、名前をいい間違えたりもする。

『家の人が、めいめい自分の好きな呼び方で、自由に呼びます。
 けれども、それでは猫は困るのです。』
『(はて、今のはだれを呼んだのですか?)』

例えば、私は、空を呼ぶときにどんな言い方をしているだろう。

「空」、「空にゃん」、「にゃんた」、「空ちゃん」、(女の子なのに)「空すけ」
そのときの気持ちやシチュエーションで違うことがあります。

空ちゃん、困ってますか?
「毎度のことにゃ!」
「あら、ごめんなさい」

Prettykuu

表題の話だけでなく、収録されている話はどれも興味深い。

ちょっと面白いエピソードがあるので、これも紹介します。

「机の上」という話の中のこと。

机の上は、作家らしく、いろいろなものがありますが、
ここで異彩を放っているのが、猫の尻尾。
何故か、家にいる猫の一匹の尻尾が途中からポロリと取れたとか。

なんとなく捨てがたく、机の上の置いたままにしていたようです。

かっては自分の一部であったことを知ってか知らずか・・・
元々の尻尾の持ち主である猫がその尻尾で遊ぶとあります。

その光景が目に浮かび、思わず笑みがこぼれてしまうのです。

|

« 夜の訪問者 | トップページ | 「幸福な猫の淋しい背中」 »

コメント

♪空ママさん♪
病院に連れて行くときなど、たぶん、「おとなしく一緒に行ってね。どこも悪くなきゃいいけど~」なんて、考えるのが伝わるのだと思うことありますよ。
遊びだとキャリーに入るけど、この時は入りたがらないしね(笑)

投稿: iharaja | 2007年6月 6日 (水) 03時44分

たしかに、たしかに!
秘密の話はお見通しという感じがしますね。
今回、うちが1泊留守する時も、なにか感じていたようですし。。
そういうことを感じる力は、人よりもずっとすぐれているようですね。

投稿: 空ママ | 2007年6月 5日 (火) 18時10分

♪空ママさん♪
思いをこめてつけた名前を持つ猫は愛されていることを端的に表していますよね。
でも、猫って、名前を呼ばなくても自分のことを言われていると察知したりしません?彼らには秘密の話はお見通しという気がするのは私だけ?

尻尾は血行が悪いところらしいので、傷が原因で取れちゃったのでしょう。自分の尻尾をちょいちょいって遊んでいる姿はなんだか不思議ですね。

投稿: iharaja | 2007年6月 5日 (火) 05時16分

名前のある猫ちゃんは、本当に幸せですね!
愛されているからこそ、名前はあるのですものね。。
うちは空に悟られないように話したい時は、空の名前を言わずに「ちびっこちゃん」と言って話していました。
それを繰り返すうちに、空は自分が別名「ちびっこちゃん」だと分かってしまったのです。
今では、ちびっこちゃんが~~と私が言うと、寝てても耳がこちらを向くのですよ(;^_^A
尾っぽの話。。私も恐かった~~。
本人が痛くないのならいいんだけど。。
遊ぶ姿を想像したら、ホラーのようでもあるけど、可愛くもあったりしますね ^^

投稿: 空ママ | 2007年6月 4日 (月) 16時06分

♪なっちのママさん♪
言葉そのものより音で覚えていると聞いたことがあります。だから、似たような言葉なら大丈夫だったりするみたいですよ(笑)

↑りりあんさんも書いておられますが、尻尾は血行が悪い場所なので、
怪我なのでそういうこともあるようです。びっくりですよね。

なっちのママさんが酒粕を焼いて食べることをにゃーにゃさん(直接お会いしたことのある猫友さん)に言ったら、早速試したみたいです♪

投稿: iharaja | 2007年6月 3日 (日) 05時23分

そういえば、うちもいろんな呼び方をしてます。
「たまちん」「たま母さん」「たまりん」
「く~のすけ」「くろろん」「くろべえ」など。
本人たちには分からないでしょう^m^
あの~、尻尾がポロリのお話は冗談ですよね。
そんな事はありえないですよね。コワ~~!

投稿: なっちのママ | 2007年6月 2日 (土) 22時34分

♪鯉三さん♪
この本の巻頭に阿部昭さんが庭先でくつろいでいる写真があります。
テーブルの上にはビールと枝豆。そして、ラー君や空のようなキジ猫。
これがいい写真なんです。残念ながら重版の予定もないようですね。

帰宅して、迎えに来た猫たちに向かって各々の名前で連呼です。ちび平と霄はグングンやって来ます。
空は遠巻きのときもあるので、そのときは特に一生懸命に空の名前を呼ぶのです。この気持ち、届け~というつもりで。

「ラー子」と呼ばれて、ラー君、複雑な気分かしら(笑)

投稿: iharaja | 2007年5月31日 (木) 05時31分

♪星子さん♪
私も結構いろいろな名前で呼んでいることに改めて気付いた次第です(笑)
霄にちび平の居場所を聞くときは、「お母さん、息子さんはどこですか?」なんて言ってる事も。
吾朗ちゃん、二三ちゃんの名の由来は何かなぁって、常々気になっているのです、実は!(笑)

空の目は、結膜の癒着のせいで独特ですよね。間近で見ると、その茶色いサングラスの下に猫特有の細い目が潜んでいます。

投稿: iharaja | 2007年5月31日 (木) 04時31分

♪りりあんさん♪
そうですよね~、いろんなところに伺って、いろんな猫に出会ってみるとぴったりの名前を持っている。その様子を見るだけでも幸せな気分です。

いつだったか、ある犬種は尻尾がないのがコンテストの基準らしくて、
小さい頃、付け根を紐できつく縛り、壊死させて尻尾を取る言う話を聞きました。(その事実に憤慨してしまいましたが…)

空の目は、目尻の癒着した結膜のせいで表面が茶色くなっていて、
サングラスをかけているような感じでしょうか。先日、目のアップを撮りました。近いうちに載せようかなと思っているところです。
でも、いつも目が黒~くウルウルしている風なので、昼間でも表情は柔らかく感じます♪

投稿: iharaja | 2007年5月31日 (木) 04時14分

♪さり子さん♪
ちび平は、未だに「ちび平」が自分の名前だとはわかってないかも(笑)

同じような響きの名はやはり避けたほうがいいですよね。
はじめ、霄(しょう)の名は“白い”と言う意味の「皓(こう)」を考えていたのですが、空(くう)と響きが似ているので止めました。
実は、空も霄も、皓も「そら」と読める漢字。先代の宙(そら)の名に因んでいるのです。

尻尾が取れたのはおそらく怪我でもしたのかもしれません。取れたあとは病気するでもなく元気だったそうです。ご安心あれ♪

投稿: iharaja | 2007年5月31日 (木) 03時37分

♪マイキーさん♪
小さい頃、叔母たちも同居していたことがあり、間違えた名前が飛び交っていたような記憶が…(笑)

私も宙や空でもいろんな言葉で試したことあります!
名前に似た発音だと結構反応しますよね。
でも、はじめは尻尾パタパタと返事しますが、そのうち嫌がれてました(笑)
空は先日の白目の怖い(?)写真とは別猫でしょ♪

尻尾が取れた猫は、たぶん怪我が何かでしょう。でも、自分の一部だった代物を遊ぶって、そうそうあることではありませんよね~(笑)

投稿: iharaja | 2007年5月31日 (木) 03時36分

阿部昭さんはとても文章の上手な作家で、いくつかの作品を読んだことがあります。iharajaさんの以前の記事で猫の随筆を書いていることを知って探してみたのですが、やはり絶版だったのですね。

「猫に名前を...」の一文、よくわかります。本当にそうだと思います。うちのも名前を呼ばれることが一番好きなのだということがよくわかりますから。うちのはオスですが、時々「ラー子」と言ってしまいます(笑)。

投稿: 鯉三 | 2007年5月31日 (木) 02時00分

つい色々な呼び方をしてしまうわたくし。。。
そうですよね。色々な呼び方をしたら、猫だって困りますよね。
名前をつける時ってパッと思い浮かぶ時もあれば、何個考えてもしっくりこなかったり・・・じつは吾朗の名前は最初は吾朗ではなかったのですが、ジェミーがその名前はダサイ(←死語 笑)って言って、“ゴロウゴロウ”って呼ぶようになったら、“ゴロウ”にしか反応しなくなったので、吾朗になりました。ちなみに二三は私が一発でつけた名前です。
空ちゃんの目はいつもきれいです。なんていうか、その目の中にもうひとつ世界があるような・・・とっても神秘的な目をしています。

投稿: 三日月星子 | 2007年5月30日 (水) 21時12分

名前って分かる!
これは猫ちゃんに限らず
どんなものでも名前をつけた途端に愛着が沸きます。
情が芽生えるって言うか・・・うまく言えないけど(~_~;)
猫ブログ見てて思うのはどこの子も、ぴったりの名前付けてもらってるんですよね☆
その子のイメージにぴったりなの。
尻尾が切れちゃう事って割りと聞きますよ。
尻尾はもともと血の巡りが悪くて、喧嘩して傷付けたり
車や自転車に轢かれちゃったりすると
すぐに壊死して、ぽろっと取れちゃうみたいです(>_<)
尻尾触ると嫌がる子が多いのはやっぱ弱い部分だからなのかな?
空ちゃんの目、いつも瞳孔が開き気味?ですよね。
だからうるうるしてて、きゅーんとくる顔なんだな(*^_^*)

投稿: りりあん | 2007年5月30日 (水) 19時56分

ニャンコも名前を呼ばれて「いま誰の事?」って事あるんでしょうね~!
多頭飼いの場合は似たような名前を付けない方が良いらしいですね!
「あ行」の名前のコがいたら「い行」等にして紛らわしい名前は避けた方が良いみたいです!
我が家も色々考えて聞き間違えのないような名前にしました!
だけど1ニャンへの呼び方は色々なので本猫としては、統一して欲しいかも!
最近は主に愛称で「サリぴょん」と呼んでます!
はじめは「サリちゃん」だったけど育てていくうちに個性が出てイメージと違うので「ぴょん」をつけました笑。
今は「サリぴょん」が本名みたいです!
空にゃんも本名は何だと思ってるかな~?
シッポが途中からポロリと取れるニャンコって大丈夫なの~??

投稿: さり子 | 2007年5月30日 (水) 11時58分

iharajaさん、こんにちは♪
猫ちゃんの名前、文章読んでて、うなずいてばかりでした♪
確かに、名前のある、猫ちゃんは、飼われていて、大事にされてますよね♪
名前の言い間違い、沢山いるとそうなりますね♪
うちの場合は、兄夫婦の子が、3人いますが、家の母や父、私も含めて、名前、間違うことありましたよ~、他にも、私も3兄姉でしたが、母が良く、自分の子供の名前間違えてました♪(笑)
うちのタマも、よく、名前で混乱しないか、別の名前で呼んで、遊んだ事はあります♪(マタ、カマ、オマ)とか色々、反応して振り向くこともありますよ~)(笑)
空ちゃんの、アップの写真可愛いですね、やっぱり、美人猫さんですね♪
え~、机の上で、猫ちゃんの尻尾が切れてしまうんですか、それで、猫ちゃんが遊ぶんですか、ちょっと怖いような、でも、面白いですね♪(笑)

投稿: マイキー | 2007年5月30日 (水) 09時53分

この記事へのコメントは終了しました。

« 夜の訪問者 | トップページ | 「幸福な猫の淋しい背中」 »